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以前から、読みたいと思いつつ、ブックオフで手にとっては
やめていた 「恍惚の人」をついに読みました。


先日、メルカリで、有吉佐和子さんの文庫本が 3冊で300円で
売られていたので、思い切って買ってしまいました。

送られてきてから、何故、ブックオフで手に取ってやめていたのか
思い出しました。

字が小さいんです!!
んで、紙も古いので茶色くなってしまってます;;;

こりゃ、最後まで読めるかしらん・・・と思いつつ
読んでみたら、読みやすい内容で(字は小さいので読みにくいけど)
どんどん読み進められました。

さすが、ベストセラーになるだけの作品どす。
映画化もされてますが、見てません。見てみたい。

 

この小説が出たのは、昭和47年(1972年)!!!
なんと47年前です!!! ほぼ半世紀前。

  私が買った文庫本は、平成3年の第29刷のものです。
    (それでも古い)

なのに、内容はそんなに古いように思えませんでした。

   耄碌(もうろく)とか、痴呆といった言葉は、
   ちょっと古いと思ったけど。

1972年といえば、まだ高度成長期の時代で、
高齢者の問題なんて、あったの? と思いますが、
私がまだ子供で知らなかっただけ?

本の中に、
「今から何十年後の日本では六十歳以上の老人が
全人口の80%を占めるという。」
とありました。

   ここで ひっかかったのは、「六十歳以上の老人」
   当時は、60歳はもう老人だったのね;;;

実際にはどうなんだろう? と思って調べたら、
昨年統計で65歳以上が28.1%でした。
80%になってないことに安心しましたが、
それより、60歳で区切ってないことに、ホッとしました(笑)

それにしても、有吉佐和子さん、その頃にもう高齢者問題を予言して、
こんな小説を書いているなんて、すごい! と思いました。

 

でも、当時、いくらベストセラーだからといっても、
まだ小学生だった私は、読まなかったし、
大人になっても、身近に高齢者問題がなければ、読んでもピンとこないし、
面白くなかったと思います。

おかんが認知症に足をつっこんだ今このときに読んで、
めちゃくちゃ刺さりました。
  ほとんどの本は、読んでもすぐに内容を忘れてしまうけど、
  これは、忘れないと思います。

内容は、ざっくり言うと、こうです。

主人公は、認知症になったお舅さんを介護する主婦、昭子。
当時には珍しく、専業主婦ではなく、フルタイムの仕事を持っていて、
仕事も家事も上手にこなす人です。
でも、介護のために、週3日勤務に変えてもらうことになります。

昭子の夫は、自分の親のことなのに、介護には非協力的。
父親の姿を見て、自分も将来こうなるのか・・・と絶望的になるだけで、
何も手伝わない。
こいつが、ほんまイライラするの。
嫌なことは全部妻に押し付けようとする
どこにでもいそうなタイプの夫。
   今の若い人はそうでもないのかしらん?

そして、大学受験を控えた一人息子。
徘徊するおじいちゃんを探してくれたり、わりと協力的。

そして、老人ホームなどほとんどなく、
たとえあっても、家で家族が世話できるなら
その方が老人にとっては幸せ、
誰か(ほとんどは嫁)が犠牲にならなくては仕方ない
という世間の風潮。

老人性痴呆症は、精神病の一種であるとする
知識や情報の少ない時代。

この小説の時代から考えると、今は
介護保険制度もでき、老人ホームもたくさんできたし、
デイサービスとかショートステイとかもあるし、
介護や認知症関係の本もいっぱいあって、
かなり変わってきてると思うけど、
読んでて、古さを感じないのは、
人の気持ちっていうのは そんなに変わっていないから かもしれません。

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